レーザーメタルマスク、アディティブマスクなど、基板実装時に欠かせない
メタルマスクを自社内で一貫製造しています。
特殊研磨やNANO・極×鏡などの独自技術によって、お客様の様々な要求に
お応えしています。

レーザー加工・研磨・コーティング・メッキ等の高い技術力で
メタルマスクを製造。

レーザー加工・研磨・コーティング・メッキ等の高い技術力でメタルマスクを製造。

SMT(サーフィスマウントテクノロジー)用の治具であるメタルマスクは、基板設計に合わせてステンレスに開口をあけた金属製品です。
基板実装の現場ではメタルマスクを使用しはんだを印刷しますが、開口部にいかにスムーズ且つ均一に、はんだが印刷できるかはメタルマスクの性能に左右されます。
タク技研では様々な特殊技術を進化させ、理想的な開口内壁を持つメタルマスクを製造しています。

ファイバーレーザー×特殊研磨で、理想的な開口内壁を実現。

ファイバーレーザー×特殊研磨で、理想的な開口内壁を実現。

当社ではレーザー加工方式にファイバーレーザーを用いることで、高精度で滑らかな開口内壁を作り出しています。しかし、どんなレーザーでも加工の際には必ずバリと呼ばれる数ミクロンの出っ張りが発生します。
これを取り除くのが研磨工程です。一般的なレーザー加工の場合、電解研磨でバリを除去していることがほとんどですが、電解研磨は強力な研磨工法の為、開口エッジまで取り除いてしまう欠点があり、そこから毛細管現象で余分なはんだが染み込んでいく可能性があります。
そこで当社では電解研磨を用いない「特殊研磨」を開発。バリを完全に取り除く一方、開口エッジを削ってしまうこともないため、はんだ量にムラの発生しずらい理想的な開口を持ったメタルマスクを作り出すことができます。

レーザーメタルマスクーLaser Metal Mask-

タク技研独自のレーザー加工技術+特殊研磨方法の確立により、SMT関連のメタルマスクをはじめ、バンプ形成用マスク、メタルスキージ等、各種薄板治具のニーズにお応え致します。
ステンレス材は平坦度に優れた高精度圧延材を使用。幅広い各板厚を常時ストックしており、高速トレパニングファイバーレーザーヘッドにより、高精度で滑らかな開口壁面を実現しております。

レーザーメタルマスク

タク技研製メタルマスクの特長

タク技研製メタルマスクの大きな特長として挙げられるのが、メタルマスク開口内壁へのこだわりです。
弊社が研究を重ね、確立した特殊研磨(バリ取りの工程)処理を加工されたメタルマスクに施すことにより、開口にRが発生せず、また加工内壁のキレイなメタルマスクを作製することが可能です。
※下記、画像参照ください。

  • 無処理メタルマスク
    無処理メタルマスク
  • 電解研磨メタルマスク
    電解研磨メタルマスク
  • タク技研製 特殊研磨メタルマスク
    タク技研製 特殊研磨メタルマスク

開口のRは印刷にじみの原因となるため、開口にRの発生しやすい電解研磨は敢えて行わず、特殊な方法で研磨をしています。

メタルマスク作製に作製に必要なもの

形式
  • ガーバーデータ
  • DXFデータ
データ内容
  • メタルマスク開口
  • 基板外形
  • 基板認識マーク
  • シルク・パターンデータ
オプション
  • ハーフエッチング
  • TAKU-NANO処理
  • 極×鏡処理
    その他特殊処理等
名称 標準マスク
SEM SEM
加工方式 トレパニングファイバーレーザー

リニア駆動システム
形状保障値 ±10μm
断面形状 スキージ面
スキージ面
テーパー量 (B-A)≦(t×10%)
材質 SUS301.304 H-TA TA処理加工
標準板厚 30μm~200μm
メタル厚精度 ±5μm
最大加工サイズ 600mm×600mm
加工位置精度 センターより各方向へ(メーカー保証値)
■100mm ⇒ ±0.02mm
■200mm ⇒ ±0.03mm
■600mm ⇒ ±0.05mm

研磨工程を必要としない独自のアディティブマスクをご提供。

研磨工程を必要としない独自のアディティブマスクをご提供。

何万穴、何十万穴と開口数の多いメタルマスクの場合、メッキを積層させて精密な開口を成形していくアディティブマスクが適しています。
タク技研のアディティブマスクは、独自技術により研磨工程を必要としないためコストを抑えることができます。また開口壁面の平滑性にも優れており、精密な印刷をすることが可能になります。
当社では、アディティブマスクを完全自社製造しています。
製品管理が万全であることはもちろん、納期面でもお客様のご要望に沿うことができます。

アディティブマスク-ELECTROFORMING METAL MASK-

アディティブマスクは電鋳法(メッキの積層)により作製するメタルマスクです。
タク技研独自のアディティブ法は研磨工程を省く独自技術により高いコスト競争力を持っています。
また開口壁面の平滑性に優れている為、優れた印刷性を実現することが可能です。

仕様

加工方式 アディティブ法
(Electroforming)
材質 Ni(ニッケル)
硬度 Hv370程度
断面形状 断面形状
テーパー量 板厚の7%以内
最大加工エリア 600mm × 500mm
加工板厚 0.03mm~0.2mm
板厚精度 板厚の10%以内
形状保障値 ±10μm

納期の目安

  • 通常2週間程度
  • 特殊仕様は別途ご相談ください
  • 自由な板厚指定が可能です。
  • フラットで滑らかな断面形状です。

板材の厚みを変えることではんだ量を調節「ハーフエッチング」

板材の厚みを変えることではんだ量を調節「ハーフエッチング」

ハーフエッチングを施すことで、部分的にステンレスの厚みを変え、刷り上がりのはんだ量を調整することができます。エッチング工程においても、自社内で一貫して行っているため、納期短縮が可能です。
「この開口ははんだ量を少なくしたい」「ここははんだ量を多めに取りたい」といった場合、ハーフエッチングを施すことで部分的にステンレス板の厚みを変え、刷り上がりのはんだ量を調整することができます。
エッチング工程も自社内で一貫して行っているため、納期の短縮化が可能です。

ハーフエッチング仕様-Half Etching Metal Mask-

ハーフエッチングの目的

はんだ量の調整・メタルマスク基板面凹凸への追従性、密着性を向上させることが目的となります。

  1. ①S面側ハーフエッチング
    エッチングにより部分的に板厚を減らす事により、任意にはんだ量も減らす事が可能です。
  2. ②P面側ハーフエッチング
    エッチングで部分的に段差をつけることにより、基板の凹凸を追従し密着性を高めることが可能です。
  3. ③全面ハーフエッチング
    はんだ量が必要な部品に対して、部分的にメタルマスク厚を増圧する手法です。
加工方式 エッチング加工
材質 SUS
硬度 Hv370
隣接開口との距離 最少0.3~0.5mm
ハーフ可能加工厚 元材厚みの1/2
標準加工板厚 500μmまで
ハーフ部の最小板厚 40μm
部分的なハーフエッチングメタルマスク厚150μmベース→130μm
部分的なハーフエッチング
全面ハーフエッチングメタルマスク厚130μmベース→150μm
全面ハーフエッチング
  • 2段~3段のハーフエッチングについても実績があります。ご相談ください。
  • ハーフエッチングは工法的にSUS表面を削るので、表面粗度が荒れます。
    →通常品:約Ra0.1 エッチング品:約Ra0.8

従来の1/5のスペースでメタルマスクを保管「スペースマスク」

従来の1/5のスペースでメタルマスクを保管「スペースマスク」

メタルマスクを保持するアルミフレームは、通常25ミリ~30ミリの厚みがあります。これに対してスペースマスクは、厚みが6ミリと薄いため、省スペースでメタルマスクを保管することができます。
例えば30トンの保管スペースが必要だったものが6トンになるなど、従来比約1/5の保管スペースになります。
もちろんコンビネーション構造は印刷後も保持できるため、再使用時には前回と同様のコンビネーション条件を再現できます。
軽くて管理が楽、着脱時のマスクの破損やケガ防止などの観点からも、スペースマスクを選ぶお客様が増えています。

スペースマスク-SPACE MASK-

スペースマスクは、従来のメタルマスクと同様に扱え、保管スペースを最小限に節約できる省スペース型マスクです。
導入に多額な費用が必要なく、管理が楽で脱着時にマスクの破損・怪我等の心配がありません。
また、コンビネーション構造は印刷後も保持できる為、再使用時に前回と同様のコンビネーション条件が再現できます。

特長

  • 省スペース化に大好評!!
  • 従来のマスクと同様のコンビネーション仕様
  • 保管スペースは従来の1/5 30t ⇒ 6t
  • 脱着時にマスクの破損・怪我の心配がありません
特長

メリット

  • 省スペースに保管
  • セットが簡単
  • メタルの破損防止
  • 取付に電気・エアー不要
  • 保管重量の軽量化
  • 従来のコンビネーションを採用
  • 枠サイズ【M・L】に対応
  • 初期設備費用を低減

採用傾向

ユーザー様
小ロット多品種から量産品まで幅広いユーザー様にご採用いただいております。
中でも自動車関係や医療機器関係など長期(約10年以上)のメタルマスク保管が必要とされる要求にも御応えしております。
搭載部品
多く使用される1005チップを始め、QFN・0.5ピッチコネクター・ブリッジが懸念される0.5ピッチネットワーク抵抗、BGA及びCSPなどの主流部品にて実績が御座います。

装着方法

  1. 作業テーブル上にベースフレームのタップ穴を上にして平らに置きます。

    作業テーブル上にベースフレームのタップ穴を上にして平らに置きます。

    メリット
    ベースフレームは従来のアルミ材を使用しており、軽量で作業性が良好です。
  2. ベースフレームのタップ面にスペースマスクの基板面を上にして、穴位置をセットします。

    ベースフレームのタップ面にスペースマスクの基板面を上にして、穴位置をセットします。

    メリット
    メタル部分は既に保護されているので、破損及び怪我の心配がありません。
  3. ベースフレームとスペースマスクのネジ穴が合っていることを確認し、4ヵ所のネジを確実に締めます。

    ベースフレームとスペースマスクのネジ穴が合っていることを確認し、4ヵ所のネジを確実に締めます。

    メリット
    セットに熟練の技は必要なく、脱着に専用装置等を使用することはありません。
  4. 確実に固定したことを確認して、印刷機へセットしてください。

    確実に固定したことを確認して、印刷機へセットしてください。

    メリット
    セット後の形状は従来通りであり、作業上の違和感がありません。

撥水効果により抜けの良い印刷が可能に「TAKU-NANO仕様」

撥水効果により抜けの良い印刷が可能に「TAKU-NANO仕様」

メタルマスクオプションの1つが当社独自の表面撥水処理「TAKU-NANO仕様」です。
NANOによりはんだのタッキング力(開口内壁にくっつこうとする力)を低下させることで、より抜けの良い印刷が可能となります。開口の大小に関わらず印刷形状が安定する為、特に量産マスクでは多くのお客様に採用されています。また部品立ちなどのトラブルを防ぐには、開口からはんだが均一に抜ける必要があり、微小開口を印刷する場面では、TAKU-NANO仕様をオススメしています。

TAKU-NANO仕様

TAKU-NANOは電解研磨や各種メッキ処理とは異なる弊社独自の表面撥水処理手法です。
メタルマスク開口部へはんだが充填される際に、ペーストが開口内壁にくっつこうとする力(タッキング力)をTAKU-NANOの撥水効果により低下させ、より抜け性の良い印刷が可能となります。
また、開口の大小関係なく印刷形状も安定する為、量産マスクに関しては多くのご採用をいただいております。

仕様

材質 SUS+NANO仕様
硬度 Hv370以上
断面形状 断面形状
標準板厚 0.05t~0.2t
板厚精度 ±5μm
形状精度 ±10μm
TAKU-NANO仕様
納期

メタルマスク納期+1日

TAKU-NANO 評価実績

板厚・開口率同条件での印刷比較です。
板厚(130μm)・開口寸法(右図参照)
【狭ピッチ開口部 IC部品 P0.4 W0.18 L0.8】

TAKU-NANO 評価実績

通常マスク

通常マスク
AVG MIN
71.78% 35%

TAKU-NANO仕様

TAKU-NANO仕様
AVG MIN
96.85% 74%

はんだのローリング性を向上させる表面処理技術「極×鏡」

  • はんだのローリング性を向上させる表面処理技術「極×鏡」
  • はんだのローリング性を向上させる表面処理技術「極×鏡」

極Х鏡 KiwaMirror 処理

特長

極鏡処理は、当社独自の開発技術でメタルマスク表面を処理し、画期的な表面粗度を実現することではんだのローリング性を大きく向上させ、微細分はんだ(Type5)使用の際は特にその効力を発揮致します。
またスキージ面に施す部分的なハーフエッチングや全体が大きくエッチング処理され粗くなった表面に対しても、極鏡処理の力で、滑らかな表面状態へと戻すことが可能となります。

仕様

材質 SUS+極鏡処理
標準板厚 t0.05mm~t0.2mm
板厚精度 ±5μm
形状精度 ±10μm

表面の違い

極×鏡比較

※開口部エッジを維持しながらSUS表面を滑らかにすることが可能です。

粗さ数値

測定機:テーラボブソン フォームタリサーフ

既存製品 メタルマスク表面粗度平均値
単位(Ra)μm
弊社標準品 0.1
ハーフエッチング品 0.8
新処理製品 メタルマスク表面粗度平均値
単位(Ra)μm
弊社標準品
極鏡処理
0.04
ハーフエッチング品
極鏡処理
0.3

※数値が小さいほど、滑らかな状態となります。

ハーフエッチングなどを施した高性能メタルスキージ。

  • ハーフエッチングなどを施した高性能メタルスキージ。
  • ハーフエッチングなどを施した高性能メタルスキージ。

メタルマスクと同質のステンレスを、レーザー加工で作り出したメタルスキージです。
先端部分にハーフエッチング処理を施して、よりしなやかさを向上させたタイプもあります。
また、はんだクリームの付着防止や耐摩耗性向上を目的に極×鏡(キワミラー)処理をオプションで行うことも可能です。

メタルスキージ-Metal Squeegee-

特長

メタルマスクと同質のステンレスブレードです。
先端のハーフエッチング処理に加え、極×鏡・ニムフロンなどの特殊処理を施すことも可能です。

メタルスキージ

まずはスキージの仕様をお選びください。

メタルスキージ
Sスキージ
ステンレスの板材をレーザーでカットした通常のメタルスキージです。
Tスキージ
レーザーカットしたメタルスキージの先端にハーフエッチング処理を施し、よりしなりやすさを加えたメタルスキージです。
オプション

オプションの処理が必要であればご指示ください。

  • 極×鏡処理 表面イメージ 極×鏡処理 表面イメージ
  • ニムフロン処理 表面イメージ ニムフロン処理 表面イメージ
極×鏡処理
極×鏡処理により、付着防止性・耐摩耗性を高めます。
コーティングではないので取れてしまう恐れはありません。詳細は以下。
ニムフロン処理
メタルスキージにニムフロンコートをコーティング。耐摩耗性・離形性などに優れています。皮膜なので使用しているうちに取れていきます。
手刷り用ホルダー

手刷り仕様の場合は各持ち柄仕様をお選びください。

  • アルミスペーサー アルミスペーサー
  • 持ち柄 持ち柄
アルミスペーサー仕様
スキージをアルミスペーサーで挟み込んだ仕様。
任意で色付けアルマイト処理も可能です。
持ち柄仕様
スキージをアルミスペーサーで挟み込み、更に持ち柄を付けた仕様。
基本仕様
メタルスキージサイズ(単位:mm)
厚み 長さ
0.2t 50~100 50~500
0.25t 50~500
0.3t 50~500

※スキージの幅・長さについては任意のサイズでも可能です。

手刷りスキージセット一式もご用意しています。

手刷りスキージセット一式もご用意しています。
  • メタルスキージ
  • 挟み込み用アルミスペーサー
  • 手刷り用持ち柄
  • 予備メタルスキージ

その他特殊仕様もお受けしております。

極鏡スキージ

極鏡処理されるスキージは、表面粗度値を大幅に抑えることができ、対象物の付着防止、また清掃の簡略化を目的としたタク技研独自の製品です。

表面粗度平均値(Ra)μm

通常処理 強電解処理 極鏡処理
0.1 Ra 0.07 Ra 0.04 Ra
  • 極×鏡スキージ 極×鏡スキージ
  • 光沢のある鏡面仕様 光沢のある鏡面仕様

仕様

材質 SUS+極鏡処理
硬度 Hv380~Hv400
厚み 0.1t~0.25tまで

※その他サイズはご相談ください

コラム

提案力お客様に適したメタルマスクのご提案をいたします。

撥水性に優れたTAKU-NANO仕様にした方が良い。この部分はハーフエッチングで対応しよう。といった具合に、お預かりしたデータをもとに、基板実装に適したメタルマスクのご提案を行っています。
お困りごとがありましたら、何でもご相談ください。

短納期レーザーメタルマスクは、最短、当日製造、当日出荷。

レーザーメタルマスクの製造をすべて自社内で行っているため、短納期対応が可能です。
例えば、お預かりした基板設計をもとに自社内でメタルマスクの設計を行い、その日のうちに製造・出荷する超スピード納品も承っています。
※オプション加工が必要な場合、当日対応できないこともありますが、どこよりも早く納品させていただきます。